お花見の季節ですね。
日本人は桜の花が大好き。この時期になると桜をモチーフにした小物やお菓子などがお店に並び、わくわくした気分になります。
桜の花を用いたロゴマークは学校や市のシンボルとしてよく見ますし、ラグビー日本代表や自衛隊のエンブレムにも使用されるなど、公的に認定されているわけではありませんが、桜の花は日本を代表する花、国花とよんでも過言ではありません。
そんな日本人にとってなじみ深い桜のなかから、今回は「エドヒガン」をご紹介します。
ソメイヨシノの片親、エドヒガン
日本で見られる桜の種類は数百種にもおよび、長年にわたって品種改良されてきた栽培品種がほとんどです。
自然界でも雑種や変種が発生することから図鑑によって記載される数はまちまちです。
しかし、元をたどればすべては野生のサクラから。
桜の代名詞ともいえる「ソメイヨシノ(染井吉野)」も江戸時代後期に作られた栽培品種であり、野生種の「エドヒガン」と「オオシマザクラ」の種間雑種と考えられています。
野生種のサクラは日本国内で10種とされており、
その野生種のサクラのひとつである
エドヒガン
Cerasus spachiana f.ascendens (Makino)H.Ohba
学名引用:増補改訂フィールドベスト図鑑10日本の桜
とても長生きする樹種であり、全国各地で天然記念物に指定されるような大木や老木がみられます。
よく「エドヒガンザクラ」と表記されることがありますが、正式和名は「エドヒガン」です。
ココで見られる!島根県のエドヒガン
名称 | 場所 | 天然記念物指定 |
世間桜 | 隠岐の島町 | 県 |
善徳寺の桜 | 雲南市三刀屋町 | |
妙厳寺のお播き桜 | 仁多郡奥出雲町 | |
孫桜 | 大田市三瓶町 | |
祝原のサクラ | 飯石郡飯南町 | 町 |
妙用寺の桜 | 邑智郡美郷町 | 県 |
宮尾山八幡宮の東彼岸 | 邑智郡邑南町 | 町 |
佐々木桜 | 浜田市三隅町 | 市 |
三隅大平桜 | 浜田市三隅町 | 国 |
金谷城山桜 | 益田市美都町 | 県 |
島根県内で名木と呼ばれるエドヒガンを10か所挙げてみました。
お近くにお住まいの方は訪ねてみてはいかがでしょう。
いずれも見ごろは3月下旬~4月中旬にかけて。
それぞれの自治体に連絡するなどして、開花情報をご確認ください。
三隅大平桜については「おすすめしまね」でご紹介しております。↓
ココに注目!エドヒガンの観察ポイント
エドヒガンというサクラ、よく見るソメイヨシノとはどう違うのでしょう?
花や葉をじっくり観察すると、その違いが見えてきます。
鑑賞→観察でサクラの見方が変わる
「桜が咲いたね、きれいだね」だけのお花見ももちろん、自然の楽しみ方の一つで良いのですが、お花見に出かけた際は上記の観察ポイントに注目してみてはいかがでしょう?
いつもと違う視点でお花見をしてみると新たな発見や楽しみ方が広がるのでおすすめです♪
もちろん、観察するからといってむやみに立ち入ったり、採集したりなんてことはNGです。マナーを守ってお花見&サクラ観察を楽しみましょう。