学名はまだない、山陰地方のニシシマドジョウを児童が捕獲!

自分がガイドをする川の学習も今回が最終回となりました。

Record
  • 雲南市立佐世小学校
  • 4年生
  • 12名

かっぱが見守り、川へのアクセス場所やごみ清掃などが徹底されており、地元の人たちに大事にされているのがよくわかる佐世川です。

川の学習

マシジミやカワニナ、チラカゲロウなど上流域では見られない川の生きものがわんさかおりました。

ハゼの仲間やハヤの仲間の稚魚なども多数採集でき、そうした魚の中にドジョウ発見!

児童の一人が水中メガネでじっくりさがし、見つけて捕まえたそう。

川の学習

うーん、すごい・・・(くやしい)

現場では「シマドジョウかな?オオシマドジョウかな?」とわからなかったのですが
帰ってから専門書で調べると

山陰地方のニシシマドジョウ」でした

山陰地方のニシシマドジョウ
尾びれ付け根の黒点が上のみ明瞭なのが特徴

2012年にこれまで「シマドジョウ(Cobitis biwae)」とされていた種がオオシマドジョウ、ニシシマドジョウ、ヒガシシマドジョウ、トサシマドジョウの4種に分類され、現在も精査中のため4種ともまだ学名は未決定です。

精査が進めば、山陰地方のニシシマドジョウは亜種または別種になる可能性もあるとのこと。

島根県内では東部と隠岐島後にしか分布していない特産のニシシマドジョウ、そんな貴重な生きものがすんでいる川にこれからも親しんでくれるとうれしいです。


今年度、島根県緑の少年団活動の一環として新たに始められた川の学習。
コロナ禍の影響で延期になるなど多少の変更はありましたが、全部で5校、上流域から下流域まで、県内いろいろな川の生きものを観察することができて楽しかったです。

2020年度川の学習に関するガイド日記はこちら↓

参考文献

日本のドジョウ、凝縮。「こんなにドジョウの種類がいるのか!?」と、どじょう掬い踊りの本場安来出身の自分もびっくりです。

写真を眺めているだけでも楽しいですが、日本人とドジョウに関わる文化についての読み物としても楽しめます。
少々お高いですが、生きもの好きなら買って損はない一冊です。